豊田自動織機

齊藤大朗 今季振り返り インタビュー

(本文)

――齊藤選手にとって、今季はどのようなシーズンでしたか?

あまり良い結果がでない中でも、チームの雰囲気は悪くなかったですが、それが結果に結びつかなかったと思います。

――個人のパフォーマンスとしてはいかがでしたか?

個人のパフォーマンスについては全然満足していません。ディビジョン2に昇格して、強度も少し上がったのかもしれませんが、自分の弱さを痛感したシーズンでした。

――印象に残った試合はありますか?

負けた試合全部ですね。負けた試合すべてで、この試合には絶対に勝てなかったというのはなかったと思います。試合の要所要所で"ここで取られちゃいけない"ところで取られたり、"ここを取り切らないといけない"ところで取り切れなかったり、そういったところで負けた試合は印象に残っています。

――反対に、自分の中で手ごたえを得た試合やプレーはありますか?

手ごたえ得た試合はありませんでしたが、プレーについては、レギュラーシーズンの第6節・浦安D-Rocks戦の前半37分のトライは印象的です。

――ジャンプしながらトライを取り切った場面でした。

あのようなシチュエーションは今まであまりなかったですが、(トライを)取り切るところで取るという仕事ができました。あの試合はウイングで出場しましたが、ウイングとしての仕事を全うできた唯一のシーンだったと思います。他の試合ではフリーでボールを受けてもトライを取れなかったり、勝負しきれなかったりしていたので。

――シーズンでは計7トライを奪い、トライランキングでは2位タイに輝きました。

トライランキングについても、先ほどの浦安D-Rocks戦のトライ以外はすべてチームメイトから貰ったようなトライでした。それには、自分の声が伝わってボールを貰えたといった様々な要因はありますが、絶対にトライを取れたシーンが2,3回あったので、かなり悔しいです。相手と1対1になったときに相手の背後に蹴りだして抜ける、内にステップを切ってそのあとに加速する、ハンドオフするといった細かいスキルでその場に対応しなければいけません。それをすることができれば、少なくとも4つくらいはトライできたと思います。もっとウイングとしての仕事を全うできるようになりたいです。

――個人のスキルで打開できる局面を増やしたいということですね。

そうですね。ウイングとしてはそうですが、センターで出場したときに、攻撃においてボールキャリーをできた場面が思い出せないくらいなので、12番の選手に任せきりにするのではなく、13番が縦に突破しに行けるようにしたいです。普段から(松本)仁志さんのスピードなども見ているので、身近にいるすごい選手から学んで成長しないといけないと思います。ディフェンスにおいても中途半端な形が多くて、今までのラグビー人生で一番ディフェンスが悪いシーズンでした。そこも練習から意識していきたいと思います。

――来季に向けての意気込みをお願いします。

今季はプレシーズンのときからパフォーマンス良く、いい流れのままシーズンに入れました。その流れを来季も継続していきたいです。ポジションが1試合ごとに変わる難しさもありましたが、練習から各ポジションのやるべき仕事を理解して、最高の準備をして来季を迎えたいです。シーズンに入ったら、1試合ごとに成長して、右肩上がりでパフォーマンスできるようにしたいです。

――最後に、ファンに向けてメッセージをお願いします。

職場内外で「応援しています!」と声をかけてくれる方たちもいて、そういう人の応援が、悔しいときでも頑張ろうと思える活力になります。そういったファンを大切にして、自分のパフォーマンスを上げてもっとチームのファン、個人のファンを増やせるように頑張ります。

【インタビュー 斎藤弦】