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――今季を振り返って、どのようなシーズンでしたか？
チームとしては、目標のディビジョン1昇格には届きませんでしたが、良いシーズンを過ごせたのではないかなと思います。個人としては、もうちょっと良くできたところがあるのかなと。自分が得意としているスクラムで、良いときと悪いときの差があったので、そこは改善していきたいポイントです。
――深村選手自身、移籍加入して1年目でした。
移籍してきて良かったと思えました。ファンの方たちや、会社の方たちに支えてもらった1年だったと実感しました。あとはやっぱり、試合に出られたのが楽しかったです。
――選手としては、やはり試合に出てこそですよね。
そうですね。試合に出られないと、プロ選手になった意味を考えてしまうので。自分が目標としているところに到達するには、まず試合に出ないと実現できないです。
――今季の試合の中で、印象的だった試合はありますか？
順位決定戦の三重ホンダヒート戦です。単純に一番悔しい試合だったので印象に残っています。レギュラーシーズンでは点差をつけられて負けてしまいましたが、順位決定戦ではあと一歩で勝てるところまでいったので、悔しいです。
――今季の中で手ごたえを得られたプレーなどはありますか？
1年通してスクラムに関しては良かったと思います。特に順位決定戦や入れ替え戦はマイボールスクラムでは結構な数でペナルティーを取れました。ディビジョン1のチームにもスクラムが通用したのは自信になりますし、それがあるからこそ、他のプレーも生かせるのではと思います。
――シャトルズに加入する際に、自分がスクラムを引っ張っていく自覚はありましたか？
特にそれはなかったですが、チーム内でスクラムやセットプレーのところで自分が一番強くあり続けようと意識はしていました。あと、積極的に後輩へアドバイスを送ることが自分のためになると思ってやっていました。
――深村選手がチーム内で一目置いている若手フォワードの選手は？
もちろんみんなに期待していますが、フッカーの藤浪輝人や佐藤慶は頑張ってくれているなと思います。1番の津志田卓哉はもっと伸びそうですし、3番だとアピサロメ・ボギドラウや小寺晴大、高橋信之なんかも僕より若いので、もっと伸びると思いますね。
――反対に、深村選手が若手のときに熱心に指導してくれたコーチや選手はいらっしゃいますか？
東芝ブレイブルーパス東京在籍時に故・湯原祐希さんにお世話になりました。ポジションは違いましたが、湯原さんが全部教えてくれました。僕自身、湯原さんに勝つためにはどうすればいいかを常に考えていて、湯原さんが引退するときに「お前とはやりたくない」と言ってもらえて、褒め言葉だと受け取っています（笑）。
――深村選手が先ほどおっしゃっていた個人としての目標を教えていただけますか？
プロ選手になったきっかけが、海外でプレーしたいと思ったからなんです。しかし、プロ1年目の昨季に試合に出られなくて、必要としてくれたシャトルズに移籍して、試合に出ようと。なので、シャトルズで試合に出られていることがありがたいですし、自分の目標に近づいている実感があります。あとは、海外のチームから「代表のキャップは持っていた方がいいよ」と言われたので、そこも目指したいです。
――海外を目指したい理由は？
日本で外国人選手と練習や試合でやるときに、海外は自分より強い選手が多いんだなと思わされるので、シンプルに挑戦したい気持ちがあります。また、ちょっと変かもしれないですが、自分が1番下にいた方が燃えるんですよ（笑）。高校や大学では若い学年のときから試合に出ていて、やっぱり下から突き上げがなくなると楽しくないというか。もっと上にいる強いヤツに挑戦したいのが一番の理由です。
――そういったマインドは、どこかシャトルズの雰囲気に似ているところがありますね。
そうですね。シャトルズにも、リーグワンになってから色んな逆境があったと思います。僕自身にもそういった逆境に直面する瞬間もあったので、そういう意味ではこのチームに来て良かったと思います。周りの選手も上を目指すような人ばかりなので。
――最後に、ファンの方々へ来季に向けてのメッセージをお願いします。
自分のできることに集中して、来季こそディビジョン1に昇格したいと思っていますので、応援のほどよろしくお願いします。
| 【インタビュー 斎藤弦】 |
