豊田自動織機

2023-24 PLAYBACK INTERVIEW 牧野内翔馬




オフシーズンの選手インタビュー企画として、"2023-24 PLAYBACK INTERVIEW"と題して、活躍した選手を中心に今季の戦いを振り返ってもらいました。今回はロックとして出場機会をつかんだ牧野内翔馬選手にお話を聞きました。



――今季はどのような1年でしたか?
「シーズンのスタートがよくて、チームもまとまりがあって雰囲気もよかったです。フレディー(・バーンズ)と(ジェームズ・)ガスケルがしっかりまとめて、選手の意見をスタッフに言って、反対にスタッフも選手に意見を言いやすい感じでした。試合もすごくいい感じで入れました」

「シーズンの中盤では勝てるけど結構接戦だったり、負けたりも続いて、相手の対策がしっかりしてくる中で、僕たちも色々変えながらやっていきました。最後はNECグリーンロケッツ東葛に(順位決定戦で)勝って、三重ホンダヒートとの入替戦は1試合目こそ負けたけど、2戦目は勝つことができました。もう少し噛み合えばもっとうまくいけたのかなというのはありますが、今季は充実したかなって自分の中では思います」



――牧野内選手個人としても、移籍2年目で多くの試合に出場できました。
「そうですね。どこのチームでもロックやフランカーは外国籍選手だらけで、その中で日本人である自分がどうやったら出られるかずっと考えていました。昨季はラインアウトのコーラー(ラインアウト時にサインを出す役割)をあまりしていなくて、それでは多分試合には出ることができないなと思いました」

「コーラーは元々好きだったのですが、やっぱり試合のときはすごいストレスで、そこでボールを取れなかったらバックスにも迷惑がかかるし、チーム全員にも迷惑がかかるし、自分も気持ち的に落ちていくので、あまりやりたくなかったです。でも、やれないと試合に出られないなと思って。そこでフルさん(古川新一FWコーチ)に話したり、藤井(俊希)さんがアドバイスをくれたり、そこが変わったのが1番大きいです」



――印象的だった試合はありますか?
「やっぱり最後の三重ホンダヒート戦ですね。第1戦で18点差をつけられて、正直ラグビーでこの点差は逆転するのは難しいし、チームの雰囲気もその試合が終わった瞬間は『あ、やばいね』みたいな。第2戦どうするんだろうと思っていたときに、ミーティングでフレディーが、『しっかりやれることやっていけば勝てるから』とチームを鼓舞するような言葉をかけてくれました」

「その前は雰囲気がちょっと悪くなっていたんですけど、その言葉からまた立て直して、対策もスタッフの方中心にすごくしてくれて、1週間の中でチームが変わって、あれだけの試合ができたので。結果的には昇格はできませんでしたが、今季の中ではベストゲームだったかなって思います」


――個人的なパフォーマンスがよかった試合を挙げるとすればどの試合ですか?
「あまり思い浮かばないですけど、レッドハリケーンズ大阪の試合かな、ガスケルが体調不良で欠場した試合(第6節)だったんですけど、あのときはいきなりスタートになって、ラインアウトのコールも後半のことしか考えていなかったです。焦りはありましたが、結構いい確率で取れたのが印象ですね。別にそれほど激しいプレーというか、目立つようなプレーではないですが、セットプレーを安定させるくらいが僕のできる仕事なので。求められた仕事はできたかなと思います」

――来季の目標を教えてください。
「今季は昨季より(昇格に)近づいたと思いますし、自分は来季が移籍して3年目ですけど、とても雰囲気よく練習ができているので、それは継続しつつ、相手の対策にしっかりと適応できるように、個人個人がレベルアップをすれば、もっとチームのまとまりが出ると思うので、そのあたりを改善したいです」


「個人的にはもっと体を作って、もうちょっと走れるようになるのと、ボールキャリーが自分の強みなので、チームのフォワードで1番強いレニー(タレニ・セウ)ぐらいになるのは難しいと思うんですけど(笑)、彼の半分ぐらいでもゲインできるようになれば、チームに勢いが出るし、もっと試合に出られるようになると思うので、このオフで体作って頑張りたいと思います」



――最後にファンのみなさまへメッセージをお願いします。
「パロマ瑞穂ラグビー場のグラウンドで声をかけてもらったり、自分の子どもにも声かけてもらったり、試合に勝っても負けても変わらず声をかけてもらえて、すごく励みになります。負けたときはすごく申し訳ない気持ちになるので、来季は全部勝ってディビジョン1に上がれるように自分も頑張るし、全員で頑張りたいと思うので、応援のほどよろしくお願いします!」

【インタビュー 斎藤弦】