オフシーズンの選手インタビュー企画として、"2023-24 PLAYBACK INTERVIEW"と題して、活躍した選手を中心に今季の戦いを振り返ってもらいました。今回はウイングの中野豪選手にお話を聞きました。
――今季はどのような1年でしたか?
「ディビジョン1昇格という目標を達成できなかったことがまず悔しいですし、ファンのみなさまに申し訳ない気持ちでいっぱいです。ラグビーとしては、前半戦は昨シーズンより成長している姿を見せられたと思いますが、後半戦でつまずくことが多かったので、そこは難しかったシーズンでしたね」
――後半戦で苦戦した要因はどこに感じていますか?
「前半戦でよかった部分がエリアマネージメントやブレイクダウンのところでした。特にブレイクダウンは昨季より大きく成長したシーズンでしたけど、後半戦に行くにつれて、相手の分析も入ってきて、自分たちの規律が乱れたり、ミスから失点したりする場面が多かったかなと思います」
――中野選手個人としては今シーズンいかがでしたか?
「まず大きなけがはなく、長期離脱も少なかったです。多くの試合に出場できたことが個人的によかったなと。パフォーマンスの方も今季はキックチェイスの部分などで運動量が多かったですけど、80分間通してパフォーマンスを落とさないというところが自分の魅力だと思うので、そこに関してはいいパフォーマンスを出せたかなと思います」
――今季のチームのバックス陣を振り返っていかがですか?
「アタックの部分はみんなが自信を持って練習から取り組んでいて、最後の方はよかったと思います。ディフェンスの部分はオーガナイズするところ、味方とつながるところでだいぶセンター陣が引っ張ってくれたと思います」
「ウイングの選手たちも昨季からずっとハイボールキャッチが課題だったので、チームとしてそこは今季改善できたかなと思います。あとはキックチェイスもみんなハードワークして、 誰が出ても遜色ない形でプレーできたかなと思います」
――今季の中で印象に残っている試合はありますか?
「やっぱり入替戦の2試合は印象的で、2試合とも同じようなパフォーマンスを発揮する難しさを感じました。あともう一つは、僕は試合に出てなかったですけど、序盤のNECグリーンロケッツ東葛戦(第2節)ですね。ホームの試合でファンのみなさんと一体となって、かなりいい雰囲気で試合に勝てたことが印象に残っています」
――個人的なベストプレーを挙げるとすればどのプレーですか?
「いや、ないっすけどね(笑)。キックチェイスでよく走ったなとは思うので、浦安D-Rocks戦(第8節)でのトライですかね。フレディー(・バーンズ)からのキックパスでしたけど、キックチェイスを100パーセントで走り続けたからこそ取れたトライなのかなと思います」
――チームとしても、今季は選手が主体となってまとまっている印象がありました。
「そうですね。ジャマ(ジェームズ・ガスケル)がリーダーシップをとって、フレディーがアタックをまとめてくれました。彼ら以外のリーダー陣もまとめてくれて、選手全体はしっかりまとまっていたと思います。僕自身もバックスのリーダーを2年ぐらいやっていて、今年はそのような役職はなかったですけど、バックスリーは若い選手も多くて、僕は日本人の中で年齢が上の方なので、なにか気づいたらことがあったらアドバイスはしていました」
――来季の目標を教えてください。
「全試合出るのが目標です。そして、トライ王のところは目指したいと思います」
――最後に、ファンのみなさんにメッセージをお願いします。
「ファンのみなさん、いつも応援ありがとうございます。来季のディビジョン2はチーム数が増えて、かなり難しいシーズンになると思いますが、チーム全体として今季味わった悔しさを忘れずに、チーム一丸となって戦っていきたいと思います」
【インタビュー 斎藤弦】 |